家事や育児、仕事に追われて、毎日を忙しく過ごしている方も多いのではないでしょうか。そんなときこそ、自分だけのほっとできる時間をもちたいですよね。
日本に古くから伝わる伝統的な手芸「刺し子」は、無心でちくちく針を刺し進めていくことで、あなただけの至福の時間をもたらしてくれます。
今回ご紹介するのは、東日本大震災で被災した大槌町のみなさんと共同開発した「伝統模様をつづる大槌刺し子バッグ」です。
■東日本大震災で被災した大槌町から笑顔を全国へ発信

岩手県上閉伊郡大槌町は、三陸海岸のほぼ中央に位置する風光明媚な町です。古くから漁業が盛んで、おいしい海の幸に恵まれています。そして何より人々が温かいのが魅力です。
自然豊かな大槌町を未曾有の大地震が襲ったのは、2011年3月。たくさんの方々が家や働き場をなくし、避難所生活を余儀なくされました。そうした中で、女性たちが「何か私たちにできることはないか」と手にしたのが、刺し子だったのです。
針と糸、布さえあれば、どこでもできる刺し子を通じて、一人でも多くの人に生きる希望や喜びを届けたいという思いから「大槌復興刺し子プロジェクト(現在は「大槌刺し子」に名称を変更)」を発足。ひと針ひと針、刺し進めていく刺し子は、明るい未来を信じて一歩ずつ歩みを進める自分たちの姿とどこか重なる部分があったといいます。
最初はみなさん初心者で、ごく簡単なものしか作れなかったそうですが、今では高い技術力を要する作品を次々と発表し、活動の場を広げています。
大槌刺し子づくりで活躍する「刺し子さん」は、元気なお母さんたちです。にこやかな笑顔と明るい笑い声にこちらが元気をもらいました。
そんな刺し子さんたちと一緒に、模様や色合い、使いやすさをじっくり考えて生まれたのが「大槌刺し子バッグ」です。復興を願う心とものづくりの楽しさがたくさん詰まっています。
■刺し子の魅力
もともと刺し子は、先人の生活の知恵から生まれた技法です。布地が貴重だった昔、一面に細かく糸を刺すことで、着物の補強や防寒に役立てられました。刺し子のひと針ひと針には、物を大切にし、家族を思う気持ちが込められています。
実用的な役割に、いつしか装飾が加わり、美しい幾何学模様へと発展していきました。家仕事をする女性たちの創意工夫によって独特の魅力を放ち、現在に受け継がれています。
刺し子の楽しさはなんといっても、時間を忘れて没頭できること。図案に沿ってひたすら黙々と針を進めていくだけだから、何もかも忘れて集中できます。指先に意識を向けることで、頭が空っぽになってスッキリ。日々のストレスから解放されて無心になれます。
特別な道具も難しい技もいらないので、いつでもどこでも気軽に楽しめるのも刺し子の良さ。ちょっとしたスキマ時間を活用してちくちくすれば、いい気分転換になります。
針を刺し進めるごとに少しずつ浮かび上がる美しい模様が、心を豊かに彩り、喜びを与えてくれるでしょう。
■「大槌刺し子バッグ」の4つのおすすめポイント
刺し子の魅力がたっぷり詰まった「大槌刺し子バッグ」。ここでは、おすすめポイントをご紹介します。
ポイント1.気軽に始められる

刺し子をする際に最も面倒で大変なのは、図案を写すこと。今回の商品はあらかじめ生地に図案がプリントされています。布や糸など必要なものがセットになっているから、届いたその日にすぐ刺し始められます。
ポイント2.バッグに仕立てて、お出かけに使える
初心者さん向けの刺し子キットは、ふきんを製作するものが多く、それだけでは物足りなさを感じる方もいるかもしれません。今回の商品は刺し子を楽しみながら素敵なバッグを作れるキットなので、おうちの中だけでなく、お出かけでも活躍します。
ポイント3.動画で作り方が確認できる
ポイント4.すべてのバッグにオリジナルタグ付き

すべてのバッグには、大槌刺し子の証しである、白地に金色の糸で織り込んだオリジナルタグが付いています。ワンポイントのタグがアクセントとなって、いかにも「手作り」に見えない、おしゃれな雰囲気に仕上がります。
■作る楽しさと使う喜びが味わえる大槌刺し子バッグ
手作りながら、本格的に仕上がる大槌刺し子バッグ。手仕事の楽しさと使う喜びを同時に得られます。せっかく作った作品だから、誰かに見てもらいたい……。そんな願いも叶えられるキットです。
今回の商品は、伝統的な刺し子の模様を現代風にアレンジしたもの。どこか懐かしいけれど古臭さは感じさせない、シンプルで飽きのこないデザインです。伝統民芸品にありがちな渋い色合いはあえて避け、軽快な印象でファッションに合わせやすいカラーを選んでいます。
「大槌刺し子バッグ」では、普段使いやお出かけなど、さまざまなシーンで使える6つのデザインのバッグをお届けします。
【柿の花のミニトートバッグ】
刺し子で定番の紋様である「柿の花」の刺し方をアレンジしたデザインがポイントです。色味もかわいい仕上がりで、サブバッグやちょっとそこまでのお出かけにぴったり。お弁当を入れるのにも重宝しそうです。
【七宝つなぎのグラニーバッグ】
同じ大きさの円をつなげていく七宝は「円満・子孫繁栄」といったおめでたい意味をもつ模様です。ころんとしたシルエットがかわいらしく、持ち手もしっかりしているので安心感があります。
【矢羽根の巾着】
矢羽根とは、矢の上部に取り付けられている羽根のこと。和服の柄などに使われることも多く、なじみのある方も多いでしょう。浴衣に合わせて、夏祭りや花火大会に持っていくのもいいですね。
【格子のトートバッグ】
伝統的な和柄のひとつで根強い人気があります。紺無地の布地に手縫いのステッチが映え、モダンな仕上がりです。A4サイズなので書類やPCも入ります。軽くて持ちやすく、お仕事や習い事にも便利です。
【笹のショルダーバッグ】
ショルダー紐を取り外すとクラッチバッグとしても使える2WAYタイプです。小さいながらもスマホと財布が入るサイズで、ちょっとしたお出かけにちょうどいい大きさです。コーディネートのアクセントにも◎。
【麻の葉のミニバッグ】
生成の生地に麻の葉をあしらったミニバッグです。紐通しに金具を使った、存在感のあるバッグです。底マチがしっかりあるので、見た目よりも荷物がたっぷり入ります。ショルダーと手持ちの両方で使えます。

大槌町の刺し子さんたち。笑顔が素敵です。
人と人をつなぎ、笑顔の輪を広げている大槌刺し子。没頭して思わず時間を忘れてしまう。そんな新しい趣味を始めてみませんか。
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