ちりめんの小さな布を折ったり、つまんだり、複数の組み合わせで形を作っていく「つまみ細工」。
櫛やかんざしなどの華やかな和小物としてよく見かけますが、最近は日本伝統の「和」と現代的でスタイリッシュなデザインを融合した「和モダン」が人気を集め、つまみ細工のアクセサリーも注目されています。
普段の装いのアイテムにも華やかさをプラスしてくれるつまみ細工。その技法を習得してみませんか?
高度な技術を必要とするイメージがありますが、基礎から学ぶことで楽しみながら体験することができますよ。
■200年以上の歴史をもつ日本の伝統工芸の技術「つまみ細工」
正方形の布をつまんで、花や鳥、蝶をモチーフにした作品を作り上げるつまみ細工。江戸時代に髪飾りやかんざしにあしらわれるようになったことが始まりで世に広まりました。
のちに、つまみ細工は手芸の一つとして人気になり、東京都指定の伝統工芸として今もなお親しまれています。
■ハレの日を彩る和小物として人気
明治時代、花かんざしや花櫛に応用されたつまみ細工は庶民にも広がり、日本髪のおしゃれになくてはならない存在になりました。現在も、七五三や成人式、結婚式などの日本の行事には、可愛らしく華やかなつまみ細工は欠かせませんね。
◎つまみ細工の基本は2種類
つまみ細工は基本的に2種類のつまみ方で構成されています。どちらも四角い1枚の布を折っていくことで作ることができ、針も糸も必要ありません。
【丸つまみ】
丸みのあるふっくらとした優しい風合いの花びらを作ります。
【剣つまみ】
細く剣のように尖ったすっきりとした細い花びらを作ります。
折ってつまんで接着剤で貼り合わせていくことで完成するのが、つまみ細工の作品です。基本のつまみ方は2種類ですが、その2種類のつまみ方を活かしてアレンジを加えることで多種多様な形が生まれます。
■「いろはを学んでステップアップ!憧れの伝統つまみ細工」のおすすめポイント
ポイント1.すべてカット済みのちりめん生地
本来なら生地に型を写してカットする作業から始まるつまみ細工。こちらのキットはすでにカット済みのちりめん生地が同封されているのですぐにスタートできます。ほどよい張りがあるちりめん生地は、つまみ細工にピッタリです。
あとはピンセットでつまんだ花びらをくっつけるだけ。針も糸も使わないので、小さいお子さんからご年配の方まで幅広く楽しんでいただけます。
ポイント2.練習布と動画の解説つき!少しずつレベルアップしながら技術を習得
※実際のレシピでは動画が閲覧できます。
ステップ1とステップ2では練習用の布が付属されています。いきなり作品に取り掛かるのではなく、練習布でしっかり練習できるので安心です。
わかりやすい写真つきレシピと動画での解説によるサポートがあるので、自分のペースでじっくりと学ぶことができます。きれいに作ることができるポイントもお伝えします。
ステップ1は1時間ほどで完成できる作品ですが、少しずつ発展した作品を作りながら、最終的には5時間ほどの時間がかかる作品も。
でも、基本の技法はあくまでも「丸つまみ」と「剣つまみ」なので大丈夫。時間がかかる作品は難易度が高いのではなく、花びらの枚数が多いなど、工程が多い作業ということなので、安心してチャレンジできます。
しかも一度に仕上げてしまわなければならないものではなく、少しずつ空いた時間で作業できます。日頃の生活のリフレッシュやストレス発散にもおすすめですよ。
ポイント3.自分で作った「つまみ細工」を大切な方へのプレゼントに
クリップピン&ブローチピンが同封されているので、できあがった作品をすぐに身につけることができます。バッグや髪飾りなど、自分で作った作品をつけると嬉しくなりますね。
娘さんやお孫さんへのプレゼントにも最適です。卒業式や成人式、七五三など、成長の節目のハレの日に身につけてもらえたら、かけがえのない記念になりますね。もちろん普段使いにもピッタリ。スカーフをあしらうなど、和装だけでなく洋装にもおすすめです。
同じレシピで作った作品も、生地の色や柄を変えるだけで、雰囲気や見え方がガラリと変わった新たな作品に仕上がります。
今回お届けするキットの各ステップが終了したあとも、自分で好きな生地を用意し、キットと同じようにカットして作ると、世界に一つだけのつまみ細工ができあがります。いろいろ作ってお友達などにプレゼントすると喜ばれそうですね。
■初心者でも安心! ステップアップ式で無理なく学べる
最初に基本を身に付けたら少しずつ発展させて、最後には素敵な作品にチャレンジ。具体的にどのような内容でステップアップしていくかご紹介します。
・STEP1
つまみ細工を作る上で基本となるのが「丸つまみ」と「剣つまみ」。まずは練習布で練習し、丸つまみと剣つまみのつまみ方に慣れていきます。それぞれのつまみで作る小さなお花モチーフを作ります。
・STEP2
ステップ1で学んだ「丸つまみ」の部分を二重にしてボリュームアップに挑戦し、二重のお花を作ります。
・STEP3
半球の土台を使いながら、カラフルな花びらを立体的に重ねていき、大きめのお花を作ります。
・STEP4
ワイヤーやひもなどの素材と小花を組み合わせたデザイン性豊かな作品にチャレンジ!
異素材が加わるだけでより一層華やかになります。
・STEP5
これまでやってきたつまみ方に応用を加えると美しいバラのモチーフの完成。水引を足すことで華やかな花束のような作品に仕上がります。
・STEP6
ステップ1から5までの集大成。約縦11センチ、横7センチの華やかな髪飾りを制作します。
ステップを進めていくうちに、つまみ細工の技法やバランスよく装飾するコツがマスターできます。
■つまみ細工をマスターしてオリジナルアイテムにアレンジ
四角い布を折ってつまんで貼っていくだけで、いつの間にか手の中に美しい花ができあがっていくつまみ細工。ブローチやかんざし以外にも、チャームやイヤリングなど、さまざまな活用方法があります。つまみ細工のアイテムを取り入れると上品さがアップし、ワンランク上のおしゃれが楽しめますよ。
和装のイメージが強いつまみ細工ですが、生地を変えると洋装にもピッタリなレトロモダンな雰囲気になります。優しく上品な印象を与えてくれるので、おしゃれを格上げしてくれます。
ステップ6までにつまみ細工のいろはのエッセンスが詰め込まれているので、お好みの生地でアレンジすればつまみ細工の世界がもっと広がります。
■楽しみが広がる伝統工芸「つまみ細工」
ちりめん生地の美しい色合いと風合い、重なりを楽しめる「つまみ細工」。
今回のキットは、つまみ細工のいろはから学ぶことができ、初心者の方でもきれいに作れるキットです。基本をマスターしたら、ステップアップ方式でどんどんアレンジを楽しめるようになります。あなたの生活を豊かで華やかなものにするつまみ細工の世界。作る楽しさと使う喜び、新しい感動をもたらしてくれることでしょう。